|原価計算入門

  

―1-4.想定する製品、製造工程|総合原価計算―

 

前回までは教育用ツールの概要を説明してきました。
今回からはサンプルを元に実際の原価計算(総合原価計算)の説明と、入力画面の設定方法等について解説して行きます。
●総合原価計算について

総合原価計算は、同種の製品を連続生産する場合に用いられる原価計算方式です。

 
●ワイン製造の例(原液を購入して生産する場合)
1本のワインの生産の着手から完成までに要する期間は、数時間です。同じワインが1ヶ月に何百本、何千本と生産されます。
このような製品の原価計算は、
①先ず原価計算期間(通常1ヶ月)を決める
②当月の投入高 (その月にワイン製造で発生した材料費、労務費等)を集計
③月末の仕掛品(ワイン製造で月末に製造工程に残った材料費、労務費等)を評価
④「前月末の仕掛品+当月の投入高ー当月末の仕掛品」で当月の完成品原価(出来高)を求める
 
ここで求めた完成品原価を当月の生産数量で割れば、ワイン1本当たりの原価(単位当り原価)が算出できます。
これが総合原価計算です。
 
|想定する製品、製造工程 (ツールファイル名:総合原価計算_ワインA.xls)
 

 
総合原価計算において想定する製品、製造工程を例に説明を行いました。
総合原価計算の詳細ついては、④:原価計算の方法(個別原価計算と総合原価計算)を参考にして下さい。
次回は原価集計番号の設定と計算の概要の説明です。