|原価計算入門

  

―2-1. 想定する製品、製造工程|個別原価計算―

 

前回までは総合原価計算についての概要と操作説明を解説してきました。
今回からは実際の原価計算(個別原価計算)の説明をサンプルを元に解説し、入力画面の設定/操作方法について、数回にわたり説明して行きます。
 

個別原価計算について

 

個別原価計算は、規格の異なる製品を個別生産する場合に用いられる原価計算方式です。

 

例えばワインの原液の生産は、着手から完成まで長い期間が必要です。
この場合は、その製造活動に製造番号(指図書番号)を発行し、材料費、労務費などの発生費用を、その番号で集計します。
集計された費用は、原液が完成するまでは、仕掛品になります。完成したら、そこまで集計した仕掛品が完成品の原価になります。
これが個別原価計算です。


 
|想定する製品、製造工程 (ツールファイル名:個別原価計算_原液イ.xls)


ここからはツールファイル:個別原価計算_原液イ.xlsを元に、総合原価計算と同様、架空のワイン工場を例に操作方法を解説/説明して行きます。まずは下記図のように”原液イ”の材料構成表と、その”製造工程”を仮定します。

 

下図の材料構成で表される製品があるとします。

 

 

この製品は、下記の製造工程で製造されるものとします。

 

 
次回からは上記で仮定した”材料構成””製造工程”を元に、”原価集計番号の設定と計算の概要”の設定/説明を行います。