|原価計算入門

  

―⑥:総合原価計算とは ―

 

総合原価計算は、同種の製品を連続生産する場合に用いられる原価計算方式です。
(原液を購入して生産する場合)1本のワインの生産は、着手から完成までに要する期間は、 数時間です。
同じワインが1ヶ月に何百本、何千本と生産されます。このような製品の原価計算は、
・先ず原価計算期間(通常1ヶ月)を決め
・当月の投入高 (その月にワイン製造で発生した材料費、労務費等)を集計し、
・月末の仕掛品(ワイン製造で月末に製造工程に残った材料費、労務費等)を評価し、
・「前月末の仕掛品+当月の投入高ー当月末の仕掛品」で当月の完成品原価(出来高)を求めます。
ここで求めた完成品原価を当月の生産数量で割れば、ワイン1本当たりの原価(単位当り原価)が算出できます。
これが総合原価計算です。

総合原価計算には、”単純総合原価計算””組別総合原価計算”の二種類あります。
例えば、ある月に、ワインA、ワインB、ワインC の3つの製品(品種)を製造したとします。
この場合、各製品を区別せず、まとめて原価を計算する方式を単純総合原価計算といいます。
製品(品種)別に計算する方式を組別総合原価計算といいます。